半導体プロセスやメモリーなどが主役だった半導体関連の国際会議「IEDM(IEEE InternationalElectron Devices Meeting)」。その状況が変わりつつある。撮像素子やパワーデバイスの分野でユニークな発表が相次ぎ、存在感が増している。今回、両分野で大きな進展があった。

 製造技術や素子構造まで立ち返ることで、性能や生産性の限界を打破したイメージセンサー(撮像素子)。次世代パワー半導体GaNの潜在力を見せつけたデバイス技術。

 そんな従来の延長上にはない“非連続”な進化が、これら2つの分野で起こっている。2016年12月に米国サンフランシスコで開催された半導体技術の国際会議「2016(62nd)IEEEInternational Electron DevicesMeeting(IEDM 2016)」でブレークスルーといえる技術の発表が相次いだ。

 発表したのはソニーやパナソニックなど。微細化の追求やメモリーの大容量化では存在感が薄くなった日本メーカーだが、自動車分野や産業機器分野で今後大きな成長を見込める撮像素子やパワーデバイスの分野では輝きを見せる。新発想の革新的技術の発表が相次いだ両分野のセッション会場は、熱気に包まれた。