ある日のビジネスパーソン。上司とスマートフォンで話し終えると、液晶画面にこんなメッセージが表れた。「うつ病の兆候があります。早めに病院を受診してください」─。
スマートフォンで話をするだけで、メンタルヘルスなどの健康状態が分かる。そんなアプリが遠からず登場しそうだ。人間の声から健康状態を可視化する「音声病態分析」と呼ぶ手法が実用段階を迎えつつあるからだ。マツダも関心を寄せ、次世代車の開発に生かそうと試みている。
日経デジタルヘルスの2015年12月のページビュー(PV)ランキングでは、音声病態分析に関する記事が第2位と第7位に入った(表1)。いずれも「第4回 健康長寿ループの会」(2015年12月10日、主催:東京大学COI機構)での講演に基づく。