ホンダは2016年5月に発売した「アコードハイブリッド」の部分改良車に、高度化光ビーコンを利用した運転支援システムを搭載した(図1)。黄信号の交差点への無理な進入を抑制し、事故を減らすことに寄与できる。交差点に進入する際などの不必要な加減速が減り、実走行燃費も向上するという。

図1 「アコードハイブリッド」の部分改良車
図1 「アコードハイブリッド」の部分改良車
高度化光ビーコンの受信機は、フロントウインドー上部の室内側に搭載した。
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 現在の光ビーコンは、幹線道路などの信号機の周辺に設置されている。近赤外線通信を使って進行方向の前方30km、後方1kmの渋滞・規制などの情報をクルマに提供している。これに対してホンダが利用する高度化光ビーコンは、現在の光ビーコンが提供する情報に加えて、クルマが走行している道路の制限速度や信号情報を提供する。

 このうち信号情報とは、信号機が設置されている場所や、その信号機がどのようなタイミングで青信号から黄信号、赤信号に変わるかという情報である。1台の高度化光ビーコンで、周辺の3~4台の信号情報をカバーする(図2)。

図2 東京・港区内の信号機に取り付けた高度化光ビーコン
図2 東京・港区内の信号機に取り付けた高度化光ビーコン
1台の高度化光ビーコンで、前方の3~4台の信号情報をカバーする。
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