調印式に続くプレゼン中の、鴻海のTerry Gou氏(左)とシャープの高橋興三氏(右)
調印式に続くプレゼン中の、鴻海のTerry Gou氏(左)とシャープの高橋興三氏(右)
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 約2カ月間にわたってゴタゴタが続いた、シャープの経営再建問題に決着が付いた。2016年4月2日、台湾・鴻海精密工業(通称Foxconn)によるシャープへの総額3888億円の出資を軸とする戦略的提携の調印式と共同会見が開かれた(図1)注1)。鴻海のシャープへの出資比率は66%に達し、シャープの経営権を握る。2兆円を大きく超える事業規模の国内大手総合電機メーカーが海外企業の傘下に入るのは、歴史上初となる。

注1)シャープの再建に向け、鴻海はデポジット(保証金)として2016年3月31日に1000億円をシャープに支払っている。

図1 共同会見の様子
図1 共同会見の様子
調印式の一コマ。契約書にサインする鴻海グループ会長兼CEOのTerry Gou(郭台銘)氏(左)、シャープ社長の高橋興三氏(右)。
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 この共同会見に出席したのは、鴻海グループの会長兼CEOのTerry Gou(郭台銘)氏、シャープ社長の高橋興三氏、そして鴻海グループ副総裁で近くシャープの経営幹部になる可能性を指摘されているJW Tai氏である。