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HOME有料会員向けトップ > 大停電引き起こした東電ケーブル火災、長期使用で蓄積した異物が短絡を誘発

日経ものづくり 2017年5月号

事故は語る

大停電引き起こした東電ケーブル火災、長期使用で蓄積した異物が短絡を誘発

  • 吉田 勝
  • 2017/04/28 00:00
  • 1/6ページ

出典:日経ものづくり、2017年5月号、pp.70-73(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

2016年10月12日14時50分ごろ、埼玉県新座市内にある東京電力の地下送電設備で火災が発生。この影響で新宿区や豊島区、千代田区などを中心に東京都内で延べ58万戸が停電した。別の変電所経由で電力を供給したことで火災発生から約1時間後に停電は復旧したものの、地下設備の火災だったことから消火に時間がかかり、鎮火したのは13日未明だった。

 火災が発生したのは、「新洞26」と呼ぶ地下送電設備。ここには、東京電力の新座変電所(埼玉県新座市)から豊島変電所(東京都豊島区)へ伸びる城北線と、練馬変電所(同練馬区)へ伸びる北武蔵野線という2系統の高圧送電ケーブルが通っていた。両系統はいずれも1~3番の3ラインがあり、さらに各番は3本のケーブル(黒相、赤相、白相)で1セットとなっている。つまり、新洞26内には計18本のケーブルが走っていた。

 最初に異常が認められたのは城北線の3番黒相ケーブル。2016年10月12日14時49分に保護継電器の動作状況から同ケーブルでの絶縁破壊が確認された。その後、発煙や爆発が認められるとともに、延焼したとみられる他ケーブルでも次々と絶縁破壊が起こり、送電が止まって大規模停電を引き起こしたのである。この影響で、西武鉄道や都営地下鉄大江戸線も一時運転を見合わせるなど、住民生活に大きな影響があった(図1)。

図1 ケーブル火災の現場の様子
2016年10月12日の14時50分ごろ、埼玉県新座市にある東京電力の地下設備「新洞26」で火災が発生し、東京都内の延べ58万戸が停電。地下鉄なども影響を受けた。送電自体は別の変電所を経由することでじきに復旧したが、火災は消火に時間がかかり、鎮火したのは日付が変わった13日未明だった。
写真:共同通信社
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 その後、東京電力グループで同設備を管理する東京電力パワーグリッド(本社東京)が、事故原因の調査と再発防止策などの検討を進めていたが、推定原因と点検や防災対策などをとりまとめて2017年3月15日に経済産業省に報告した。同報告およびそれまでに公表された同社の資料などを基に、本事故の原因と対策についてみてみる1)

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