ドイツAudi社の日本法人は2017年4月、中型車「A5」およびそのスポーツ仕様車「S5」を全面改良して発売した(図1)。2代目となる今回は、歩行者検知機能付き自動ブレーキなどの各種運転支援システムを採用したほか、A5では低価格の前輪駆動車を新たに追加し、幅広い顧客層を狙う。

図1 新型「A5クーペ」
図1 新型「A5クーペ」
上級SUVの「Q7」や「A4」で導入した歩行者検知機能付き自動ブレーキなど各種運転支援システムを採用した。
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 同社は2016年以降、自動運転のレベル2に相当する運転支援システムを順次採用してきた。2016年2月に発売した中型車「A4」や同年3月発売の上級SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「Q7」、2017年1月発売の小型車「A3」に続き、今回も同様の運転支援システムを搭載した。

 約10~85km/hで走行中に歩行者や車両を検知して自動ブレーキをかける「プレセンスシティ」は全車に標準装備した(図2)。この機能は単眼カメラとレーダーの組み合わせで実現しており、A4やQ7に搭載したものと同じである。A3はレーダーのみでカメラはオプション対応だった。

図2 各種運転支援システムを搭載
図2 各種運転支援システムを搭載
カメラやレーダーを使って100m先までの車両や歩行者を検知し、状況に応じて自動ブレーキをかける「プレセンスシティ」を全車に標準装備した。また、カメラやレーダー、超音波センサーを使い、渋滞時に先行車を自動追尾する「トラフィックジャムアシスト」も車種に応じて搭載する。
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 渋滞時に同一車線内で先行車両を自動的に追尾する「トラフィックジャムアシスト」は車種に応じて搭載する。カメラやレーダー、超音波センサーを使い、約65km/h以下でステアリングやアクセル、ブレーキの操作を支援する。約65km/h以上で走行している場合には、車両が車線を越えないように制御する「アクティブレーンアシスト」を利用できる。