スズキ、ストロングHEV投入へ

スズキ社長の鈴木俊宏氏
スズキ社長の鈴木俊宏氏

 スズキ社長の鈴木俊宏氏は、ストロングハイブリッドなどと呼ばれる本格的なハイブリッド車(HEV)を市場投入する方針を示した。2015年8月26日に開催した小型車「ソリオ」の発表会で明らかにした。鈴木氏は本格的なHEVに関して「新技術には色々トライしており、準備はしている」と述べた。

 この日発表した新型ソリオは、加速時にエンジンをモーターでアシストするマイルド・ハイブリッド・システムを採用したもの。マイルドHEVは、本格的なHEVほど専用の部品や構造を必要としない簡易版である。同社は軽自動車ではマイルド・ハイブリッド・システムを実用化済みだが、小型車では今回が初めて。

 スズキは今後、この簡易版に加えて、本格的なHEVを用意する。投入の背景には、小型車市場でHEVの存在感が高まっている事実がある。スズキは小型車の国内販売台数で10万台の目標を掲げている。ここ数年は8万台前後で推移しており、本格的なHEVを投入して目標達成を狙う。

 本格的なHEVは、ソリオか「スイフト」で投入を準備しているという。年内に出るのかどうかの具体的な投入時期については「乗り越えなければならない課題がある」として明言を避けた。