最も早いメーカーで2018年ごろの実用化が見込まれる高速道路・複数レーンでの自動運転は、カメラ+ミリ波レーダーという現行の延長線上の技術で達成できそうだ。ただし、その先にある市街地での自動運転を見据えると、レーザーレーダーの搭載は必須になる。カメラやミリ波レーダーの数も劇的に増えそうで、飛躍的なコスト削減が急務だ。

 「使えるLiDAR(Light Detection and Ranging)はないかと、完成車メーカーが血眼になっている――」(業界関係者)。自動運転車の実用化が近づき、これを実現するための車載センサーの開発が活発化している。特に、LiDARと呼ばれるレーザーレーダーの開発に、多くの企業が新たに参入している(表)。自動運転の実用化に必須のセンサーと言われながら、現行の製品は高コストでサイズも大きく、市販車に積めるような代物ではないからだ。メガサプライヤーから異業種の企業まで、成長市場に食い込もうとしのぎを削っている。

表 各社の車載センサーのロードマップ
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〔写真提供:トヨタ自動車(上)、日産自動車(下)〕