鉄道のさまざまな領域でIoT技術の導入が進み、システムの高機能化が加速している。「開放軌道」での無人運転を目指す「知能列車」や、センサーを使ったメンテナンス手法など、5~10年後の実用化を目指すシステムの開発が始動した。足元では、ミリ波やビーコン、人体通信といった技術の活用が活発になっている。

 鉄道分野では、さまざまな領域でIoT技術の導入が本格化している(図1)。ここでは大きく、鉄道の「自動運転」、「メンテナンス」、「貨物の管理」、「利用者の利便性向上」という4つの領域での導入技術の詳細を解説する。

図1 IoT活用で鉄道システムはより賢く安全、便利に
図1 IoT活用で鉄道システムはより賢く安全、便利に
鉄道システムにおけるIoTの活用例。一部では民生機器や車載機器の応用技術も使われている。
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