電気・電子系技術者が備えている実力を客観的に把握するために開発された試験「E検定 ~電気・電子系技術検定試験~」(過去のサンプル問題や出題範囲などE検定の詳細はこちら)。E検定で出題される問題例を紹介する本連載の問81は「半導体」の分野から、CMP技術による化学機械研磨工程について問う問題である。

【問題を解く意義/理由/効能】
 CMP技術による化学機械研磨工程を問う問題です。集積回路(IC)製造でのCMP技術による化学機械研磨工程を知ることにより、CMP技術により得られるあらゆる効果を理解できるようになります。

【レベル】 概念の応用能力(レベル2)

【正答率】 50.5%


【問81】
集積回路製造では多くの絶縁膜や金属膜を被着するが、下地の凹凸に沿って被着した膜自体にも凹凸が発生する。CMP(化学機械研磨)は凹凸のある表面を削り取り平坦にする技術で下図に原理図を示す。ステージ上に置かれたウエハに研磨液を流しながら回転するヘッドを押し当てて研磨を行う。次のうちCMP技術により得られる効果で間違っているものはどれか。

 平坦にできるからドライエッチング工程を減らすことができる。
 ホトレジストが平坦になるので、より微細なパターンが露光できる。
 下地の凹凸を拾わないから、より多くの多層膜を積層することができる。
 配線が平坦になるので信頼性の高い配線が実現できる。