――患者の個人情報を含む医療情報をクラウド上で扱う場合、日本では、いわゆる「3省4ガイドライン」に準拠する必要があります。

Vaghela氏
Vaghela氏
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Vaghela氏 各国で準拠しなければならないガイドラインがあることは認識しています。現在、7カ国でそれぞれの国の法律やルールを認識した上で、それぞれに対応できるようリージョンを設置してきました。東京リージョンでのリリースも、その一環です。

 (3省4ガイドラインへの対応は詳細を検証し、対応策の策定も必要ですが)東京リージョンでは、サーバーもバックアップを含むデータもすべて日本国内のデータセンターに限定されますし、AWS自体が日本法を準拠法とし、東京地方裁判所を管轄裁判所として選択可能となっています編集部注)

編集部注)アマゾンウェブサービスジャパンは2017年4月、AWSの再販契約で準拠する法律について日本法を選べるようにし、管轄裁判所に東京地方裁判所を指定できるようにした。

――FileMaker Cloudは、医療系のカスタムAppやソリューションを提供しているパートナー企業(FileMaker Business Allianceメンバー)のビジネスにどのようなメリットをもたらすでしょうか。

Epling氏 メンバー各社は医療情報システムのコンサルの提供やカスタムAppの開発支援を行ってきましたが、これらのソリューションをFileMaker Cloudで提供することによって、ワンストップでサービス提供できるようになります。特に小規模の病院やクリニックなど、これまでオンプレミスでの構築・管理がコスト的にも人材的にも難しかった医療機関に対して、安価かつ迅速にソリューションを提供できるビジネス環境が整ったと言えるでしょう。