ある会議でご一緒させていただいた、元陸上選手の為末大さんがおっしゃったことですが、体操競技の世界では、見ること=できることなんだそうです。どんな難易度の高い新技も、五輪で誰かが披露すると、翌年には同じ技をしてみせる選手が他にも出てくるそうです。誰かが実際にやっているのを見ると、できないという思い込みを払拭できるわけです。

 視線追跡も、我々が製品化するのを見て、いろいろな企業や団体が動き出したところがあると思います。そうやって、みんなが「できない」と思って進化が遅れている部分を、「できる」にどんどん変えていきたいですね。その先に会社として、大企業へのバイアウトやIPO(株式公開)もあるのかもしれませんが、そこにはあまりこだわりません。それよりも、早く皆さんにFOVEをプレーしてもらって、「視線追跡って楽しい」「必要だ」と感じてもらうことが大切だと思っています。(談)

家庭用視線追跡型VRヘッドセット「FOVE(フォーブ)」を手掛ける、FOVEの代表取締役社長(CEO)。腐女子。ソニー・コンピュータエンタテインメント(現・SIE社)、グリーを経て、2014年5月にFOVEを設立。SCEではPlayStation 3⽤お気楽ネット「まいにちいっしょ」の制作にかかわった。FOVE設立後、スタートアップ関連の支援プログラムやイベントなどで受賞。例えば、「Microsoft Ventures Acceleration Program」で日本企業として初採択。「SF Japan Night」で優勝し、「VR creative award」では 最優秀賞を受賞した。KickstarterにてFOVEの先行予約を実施したところ、1500名ほどから約48万米ドルを調達した。Twitterのアカウントは@gamegeekgirl
こじま・ゆか
家庭用視線追跡型VRヘッドセット「FOVE(フォーブ)」を手掛ける、FOVEの代表取締役社長(CEO)。腐女子。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)、グリーを経て、2014年5月にFOVEを設立。SCEではPlayStation 3⽤お気楽ネット「まいにちいっしょ」の制作にかかわった。FOVE設立後、スタートアップ関連の支援プログラムやイベントなどで受賞。例えば、「Microsoft Ventures Acceleration Program」で日本企業として初採択。「SF Japan Night」で優勝し、「VR creative award」では 最優秀賞を受賞した。KickstarterにてFOVEの先行予約を実施したところ、1500名ほどから約48万米ドルを調達した。Twitterのアカウントは@gamegeekgirl
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