経済産業省が2018年1月18日に開催した「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2018」(関連記事12)。このコンテストでグランプリを獲得したのが、VR(仮想現実)とAI(人工知能)を活用したリハビリテーション治療機器を開発するmediVRである。

 開発しているのは、歩行に必要な体幹バランスを鍛えるプログラム。HMD(ヘッドマウントディスプレー)を装着し、コントローラーを手に持った状態で手を動かして体を揺さぶると、体幹が重心からどれだけずれているかを測定することができる。AIを活用して最適な目標値を設定しながら患者に合わせたリハビリテーションを提供する(関連記事3)。

 同社の代表取締役社長を務める原正彦氏は、mediVRの他にも複数の企業を立ち上げた“プレーヤー”としての顔を持ちながら、日本臨床研究学会で代表理事を務める業界の“サポーター”としての役割も担っている。さらに、医師として週に1度は臨床現場で患者に接している。

 さまざまな立場で医療に関わる同氏に、その狙いを聞いた。

日本臨床研究学会 代表理事でmediVR 代表取締役社長、循環器内科専門医の原正彦氏(写真:山本尚侍、以下同)
日本臨床研究学会 代表理事でmediVR 代表取締役社長、循環器内科専門医の原正彦氏(写真:山本尚侍、以下同)
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