13バンク・65モジュールで構成

 同電池の1モジュールは、電解液タンク2本(正極・負極)と8つのセルスタック(膜・電極複合体の集合体)、タンクとスタック間で電解液を循環させる配管、熱交換器などから構成される。5モジュールで1バンクを構成し、1バンクごとに1台のパワーコンディショナー(PCS)で充放電を制御する(図5)。

図5●レドックスフロー電池の仕組みと1モジュールの構成
図5●レドックスフロー電池の仕組みと1モジュールの構成
(出所:北海道電力)
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 セル内は、水素イオンだけを透過するイオン交換膜で正極と負極が仕切られており、正負の電極が電解液(バナジウムイオン)と電子をやり取りすることで、充放電する。

 建屋内には13のバンク(65モジュール)があり、セルスタックから出力した直流は、PCS13台で、6.9kVの交流に変換し、変圧器でさらに66kVに昇圧して、変電所内の66kV母線(特別高圧送電線)に連系している。

 入り口に近いタンクに表示された「タンク-5-E-正」とは、「5番目のバンク内のEモジュールの正極タンク」であることを示している。