無線センサーネットワークにおいて、課題となるのが端末への電力供給である。配線が不要、交換が不要な電源が不可欠となる。このための電源をロームなどが開発した。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」(2011年度~2014年度)の最終成果報告会(2月26日開催)における「メンテナンスフリーなグリーンセンサネットワーク端末を実現する超小型高効率自立電源システムの開発」と題するロームの奥 良彰氏の講演から構成した。

講演中の様子 (撮影:著者)
講演中の様子 (撮影:著者)
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 無線センサーネットワーク向けのセンサー端末の電源として、既存の1次電池を使えば交換が必要になり、機器外から供給するにはケーブルが必要になる。それではメンテナンスフリーで省スペースのセンサー端末は実現できない。

 そこで奥氏らのグループでは、センサー端末が設置された周囲の環境からエネルギーを得るエネルギーハーベスティングでデバイスに電力を供給することにした。これにより高効率で小型な電源を構成し、センサー端末をメンテナンスフリーにできる。