デジタリーフ

 3番目に登壇したデジタリーフが提案したのは、医療介護向けコミュニケーション支援システム「RICANUS(リカナス)」。重度の寝たきり高齢者が自分の視線を使ってコミュニケーションを図る装置で、代表取締役社長の寺島健一氏によれば「iPadを活用した新しい意志伝達装置」となる。

デジタリーフ 代表取締役社長 寺島健一氏
デジタリーフ 代表取締役社長 寺島健一氏
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 これまでも寝たきりの患者やALS(筋萎縮性側索硬化症)患者向けに、視線による意思伝達装置は存在するが、「既存の製品は大きなモニター、センサー類が必要。高価で保守も大変。非常に限られたリハビリ施設や病院でしか導入できない」(寺島氏)のが現状だという。そこでRICANUSではiPadにアプリをインストールするだけで利用可能にした。画面上に表示されるメッセージや文字を目で追って選択し、登録済みのメールアドレスに意志を伝える。

 月額2万2000円でリースするビジネスモデルを考えており、「フルで2年間使っても既存の製品の半額以下」(寺島氏)とコスト面の優位性もアピール。いずれはライブラリ化してさまざまなサービスに組み込むことで「本サービスだけに限らない、多様なものづくり企業との連携」(寺島氏)が可能になるとした。