円形加速器(シンクロトロン)の中をめぐる炭素イオン線をイメージした、リング状の造形物が天井につるされた待合ロビー。一部がガラス張りの天井からは陽光が差し込み、患者の気持ちを和らげる――。

i-ROCKの「心臓部」、重粒子線治療装置の円形加速器(シンクロトロン)。直径20mで、炭素イオンを光速の70%の速度にまで加速し、そのビームを治療室へ送る
i-ROCKの「心臓部」、重粒子線治療装置の円形加速器(シンクロトロン)。直径20mで、炭素イオンを光速の70%の速度にまで加速し、そのビームを治療室へ送る
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 神奈川県立がんセンターの重粒子線治療施設「i-ROCK(アイロック:ion-beam Radiation Oncology Center in Kanagawa)」は、横浜駅から約10分の相鉄線「二俣川駅」からタクシーで5分ほどの場所にある。国内5番目の重粒子線治療施設で、首都圏からのアクセスの良さでは群を抜く。まもなく最初の患者を受け入れ、世界最先端の照射技術によるがん治療が始まる(関連記事)。