「メディカル カンファレンス」。そこでは、手術前に計画を立てたり、研修医に対して特定の症例へ対処法を教えたりと、複数の医師による討議が行われている。患者の入退院や手術、治療に関してさまざまな症例を検討する貴重な場だ。しかし、医療従事者にとってはその準備が負担になっていた――。

メディカル カンファレンス ポータル画面イメージ(写真提供:キヤノンITSメディカル)
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 この課題を解決するシステムが登場した。キヤノンITSメディカルとキヤノンによる医療カンファレンス支援システム「メディカル カンファレンス ポータル」である。京都大学医学部附属病院 医療情報企画部 教授の黒田知宏氏と共同開発した。キヤノンITSメディカルは同システムを2016年11月下旬に提供開始する。

メディカル カンファレンス ポータル利用イメージ(画像提供:キヤノンITSメディカル)
メディカル カンファレンス ポータル利用イメージ(画像提供:キヤノンITSメディカル)
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設定条件を入力するとカンファレンス対象患者のリストが作成できる(写真提供:キヤノンITSメディカル)
設定条件を入力するとカンファレンス対象患者のリストが作成できる(写真提供:キヤノンITSメディカル)
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 メディカル カンファレンス ポータルは、カンファレンス時に医師が参照する患者データを取り扱うWebシステム。手術の有無や疾患名、所見レポートのキーワードなどカンファレンスの対象条件を登録すると、診療データベースから該当する患者を抽出し、自動で患者リストを作成する。

 同時に、各患者に紐づく電子カルテやPACS(医療用画像管理システム)、所見レポートなどのデータも院内システムから抽出し、これらのデータを1つのビューアに一括表示することができる。

 ポータルの基本設定として、カンファレンスを診療科や入退院ごとに分けるユニットを作成することが可能だ。各カンファレンスの開催サイクルを登録することもできる。

各患者に紐づく院内システムのデータが一括表示される(画像提供:キヤノンITSメディカル)
各患者に紐づく院内システムのデータが一括表示される(画像提供:キヤノンITSメディカル)
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カンファレンスを診療科ごとのユニットに分類できる(写真提供:キヤノンITSメディカル)
カンファレンスを診療科ごとのユニットに分類できる(写真提供:キヤノンITSメディカル)
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