患者の日々のバイタルデータや運動状況をApple Watchで収集し、その情報をスマートフォンアプリで医師と共有。医師が患者の日常を細かく把握できるようにするとともに、収集したデータから「健康年齢」を算出し、治療継続や生活改善への患者のモチベーションを高める――。

 医療機関のコンサルティング事業を手掛けるメディヴァは2018年5月16日、Apple Watchを用いた「デジタル診療サポートサービス」の提供を開始した。医療機関や自治体での利用が始まっている。

Apple Watch、スマートフォンアプリ「The Diary」、「健康年齢」を活用
Apple Watch、スマートフォンアプリ「The Diary」、「健康年齢」を活用
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 このサービスでは、Apple WatchとiPhoneに加え、二つのツールを使う。米The Diary社が提供しメディヴァが販売代理店を務めるスマートフォンアプリ「The Diary」、そしてノーリツ鋼機子会社の日本医療データセンターが提供する「健康年齢」に基づく月間レポートだ。

 The Diaryは、個人の健康情報(PHR)を医療者と共有できるスマートフォンアプリ。今回のサービスでは、Apple Watchが自動収集する歩数や消費カロリー、運動時間、心拍数など時系列の情報がこのアプリと連携してグラフ化される。体重や血圧、体調などについても、Apple Watchを介して音声入力でアプリに連携可能だ。

 こうして患者は自らの健康状態を日々把握でき、医師はThe Diaryの医療者向けアプリを介してこのデータを閲覧できる。これまでは細かく知ることが難しかった患者の日常の状況を把握できるようになり、アプリ経由で適切な指示を与えることもできる。