2017年2月に、事務用品などの通信販売を手がけるアスクルの大規模な物流倉庫で火災が発生した。埼玉県三芳町にある同社の主力の物流倉庫「ASKUL Logi PARK 首都圏」で、鎮火までに12日間という多くの日数を要した(図1)。

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図1●埼玉県三芳町にあるアスクルの物流倉庫における火災の様子
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図1●埼玉県三芳町にあるアスクルの物流倉庫における火災の様子
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図1●埼玉県三芳町にあるアスクルの物流倉庫における火災の様子
2017年2月16日午前に発生し、完全な鎮火までに12日間を要した(出所:国土交通省・消防庁「埼玉県三芳町倉庫火災を踏まえた防火対策及び消防活動のあり方に関する検討会」)

 大型の重機を使って外壁に穴を開けながら、倉庫内に放水している様子が、テレビのニュース映像などで連日報じられ、大規模な火災の怖さ、消火の難しさを改めて知らされる一件となった。

 この倉庫は、地上3階建て、延床面積が約7万1892m2で、事務用品などさまざまな商品が大量に保管され、こうした商品の搬入、仕分け、発送などの作業が行われていた。内部は大きな空間で構成され、屋外への開口部が少ない。広い屋上には、太陽光パネルが並んでいた。

 インターネット通販などの急成長により、近年、こうした大型倉庫は増えている。加えて、固定価格買取制度(FIT)の施行後は、屋根上に太陽光パネルを設置して新築されることが多い。FIT施行前に建設された倉庫に、太陽光発電システムを後付けする例も多い。