断層と太陽光パネル

 東日本大震災や新潟中越沖地震では見られなかった、「太陽光パネルが屋根から脱落した住宅」は、益城町でも確認できた(図2)。

図2●断層の真上のパネルが脱落
図2●断層の真上のパネルが脱落
益城町宮園の住宅(出所:PV-Net)
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 この例では、パネルを屋根に固定している架台に、上下方向にずれていく強い力が作用した。この力が特に強かった部分で、パネルが跳ね上がるように脱落している(図2左)。

 この住宅が、地震を引き起こした断層の上にあったために、こうしたパネルの脱落が起きた。

 住宅の建屋そのものは、本来は地震に強いタイプである。同じようにこの断層の上にある近所の住宅の中には、大きく倒壊している家屋(図2右)もある中、この住宅は、断層上の部分には、上下に亀裂が入っているものの、住宅全体は元の姿を保っていた。

 この影響で、ちょうど断層の上に位置していた太陽光パネルが、架台から外れた。