5ストリングでパネル33枚故障

 念のため、同一の接続箱につながっている他のストリングも、ストリングチェッカーで測定した。すると、ストリング監視モニターでは警報が出ていないものの、電圧低下しているストリングが4つあり、パネルチェッカーで測定したところ故障パネルが見つかった。

 最終的に5つのストリングに合計33枚の故障パネルを特定できた(図5)。故障したパネルの場所は、雷による打撃痕のあったパネルから離れているものもある。どういった経路やメカニズムで分散したパネルに大電流が流れたのかなど、まだ解明し切れていない。

図5●直撃雷と故障パネルの配置(赤・雷跡、緑・故障パネル、赤丸・接地線外れ)
図5●直撃雷と故障パネルの配置(赤・雷跡、緑・故障パネル、赤丸・接地線外れ)
(出所:アイテス)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回の直撃雷の被害では、ストリング単位のモニタリングと、ストリング単位で開放電圧と抵抗値を測定できる検査機器、パネル内での電流の不通箇所を特定できる検査装置を導入したことで、早期に故障パネルを特定し交換できた。

 また、ストリング監視モニターでは気付かないストリングにも、故障パネルが発生していることも明らかになった。メガソーラーのO&M(運営・保守)にとって、監視装置に加え、測定機器の重要性がますます高まっている。