工場跡の段差や舗装をそのまま活用

 南側の区画は工場の跡地、北側の区画は遊休地で、土地の状況が異なっていた(図8)。

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図8●工場時代の段差や舗装を活用した区画(上の手前側)、傾斜をそのまま生かした区画(下)
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図8●工場時代の段差や舗装を活用した区画(上の手前側)、傾斜をそのまま生かした区画(下)
工場の跡地と遊休地で、土地の状況が異なっていた(出所:日経BP)

 南側には、平坦に整地され、アスファルトで舗装されている場所がある。これらはそのまま活用した上、他の場所も段差をつけることで、基礎を水平に築いた。

 北側は、土地なりに南から北へ、約2度の勾配で上っていく状態のままとした。西から東にも、約1.2度の勾配で下っていく。そこに基礎を築くため、地面とアレイ(太陽光パネルの架台への設置単位)の垂直方向の調整は、基礎に埋め込む支柱が大きな役割を担っている。

●発電所の概要
発電所名那須塩原市太陽光発電所
(サン・ファクトリー関谷 那須塩原)
所在地栃木県那須塩原市関谷・下田野
敷地面積約10万6000m2
発電事業者コムシスクリエイト(東京都品川区)
太陽光パネル出力合計5.73672MW
(Bサイト:2.86836MW、Cサイト:2.86836MW)
パワーコンディショナー(PCS)出力合計3.99MW
(Bサイト:1.995MW、Cサイト:1.995MW)
年間発電量約590万kWh
(一般家庭約1700世帯の消費電力に相当)
投資額約17.1億円
EPC(設計・調達・施工)サービス日本コムシス
O&M(運用・保守)日本コムシス
太陽光パネル京セラ製、多結晶シリコン型
(出力265W/枚、合計2万1648枚)
PCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(出力665kW・直流1000V対応、合計6台)
稼働開始日2016年7月28日
売電価格36円/kWh(税抜き)
売電先東京電力エナジーパートナー
■変更履歴
公開当初、末尾の表内で、太陽光パネルの1枚あたりの出力の数値を誤って記載していました。正しくは「出力265W/枚」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/09/27 14:37]