排水を考慮した傾斜、安全運用を意識した設備も多数
3段のパネル設置区域は、それぞれ西から東に向かって約5度の傾斜で下って行くように造成した(図7)。それぞれの段の外周には、堤を築いている。いずれも、雨水を排水路に確実に集め、適切に敷地外に流すための工夫の一つという。
地面は、砕石を敷きつめている。それでも、雨水が流れる際に、地面を削り取ってしまう恐れがありそうな場所では、別途、コンクリート基礎による誘導構造を設け、侵食を防いでいる(図8)。
パワーコンディショナー(PCS)は、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。大林組は、EPCサービスを手がけていることもあり、それぞれの案件でさまざまなメーカーのPCSを使い分けている。
今回は、TMEIC製の出力500kW・直流入力電圧600V機を導入し、PCSが出力した交流の最大210Vを、PCSの隣に設置した中間の昇圧変圧器で6000Vに昇圧後、連系点への送電時に6万Vに昇圧している。
PCSの隣で昇圧するのは、連系用の昇圧変圧器までの間の送電ロスを減らす狙いがある。
敷地内には、排水への配慮だけでなく、安全な運用を実現するための設備が多く目につく。高速道路などで見られるような頑強な法面の保護、広くしっかり整備された通路、至る所に設置された安全確認用のポールなどである(図9)。