唐津市の案件ではハンファQセルズ製を指定

 唐津市の案件では、九電工と折半出資でSPCを設立した。同市相知町にある林地を含む土地に立地し、2018年に稼働を開始する予定となっている。

 EPCとO&Mサービスは、九電工が担っている。太陽光パネルはハンファQセルズ製、PCSはTMEIC製を採用した。

 伊藤忠商事が国内で開発した4カ所のメガソーラーでは、発電設備については、基本的にEPCサービス事業者の提案を採用している。

 ただし、唐津市の案件については、伊藤忠商事からハンファQセルズ製のパネルの採用を指定した。2012年から、ハンファQセルズ製パネルの国内販売を手掛けているからである。伊藤忠商事では、低圧や高圧の配電線に連系する案件を中心に、販売実績があるという。

 資金調達では、大分市と岡山市の案件はいずれも、みずほ銀行を幹事行とするプロジェクトファイナンスを組成したほか、唐津市の案件では、福岡銀行と融資契約を結んでいる。

 今後も、優良な案件であれば、開発していく。土地の確保や設備認定の取得、連系承諾が完了していることを前提に、土地の許認可関連で手間を要し過ぎない、電力会社に支払う工事費負担金が大き過ぎない、などの条件を重視している。

 また、稼働済みのメガソーラーを、セカンダリー市場(稼働済み発電所の流通市場)などを通じて取得し、自社やパートナー企業の知見を加えることで資産価値を高めていく取り組みも視野に入れている。