TMEICの「TMBCS」を採用

 一方で、「メガソーラー併設型蓄電池」の場合、メガソーラーの出力変動を指標として監視しつつ、その変動を打ち消すように蓄電池の充放電をリアルタイムに制御する必要がある。そのためには、メガソーラーのPCSと蓄電池のPCSの両方を統合管理する上位系のコントローラーが必要になる。

 こうしたタイプのLiイオン蓄電池システムでは、すでにTMEICが「TMBCS(TMEIC蓄電池コントロールシステム)」を製品化していた。TMBCSでは、メガソーラーに設置した多数台のPCSを統合して制御する「メインサイトコントローラー(MSC)」が、蓄電池のPCSとも連係制御し、サイト全体の連系点の発電量をリアルタイムに監視しながら、蓄電池を充放電制御できる(図8)。

図8●「TMBCS」の構成イメージ
図8●「TMBCS」の構成イメージ
(出所:TMEIC)
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 加えて、すべての蓄電池の状態を常時監視しつつ、電池の特性に合わせて、充放電量の制御とインターロック(安全制御)を行う「FBCS(フロント・バッテリー・コントロール・システム)」と呼ぶ装置を組み込んでいるため、より安全に蓄電池を制御できるという利点もある(図9)。

図9●「FBCS」の構成イメージ
図9●「FBCS」の構成イメージ
(出所:TMEIC)
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