500台分に“屋根兼太陽光パネル”

 千葉県酒々井町にある「酒々井プレミアム・アウトレット」は、東京からクルマで約50分、成田空港から約10分と、国内のアウトレットのなかでは、比較的交通の便が良い。米国の街並みをイメージした場内には、国内外の著名ブランド約180店舗が軒を連ねている。

 三菱地所・サイモン(東京都千代田区)は、同アウトレットの場内駐車場の一部に出力約1MWのカーポート型太陽光発電設備(PVカーポート)を設置し、発電電力の全量を施設内で自家消費している。2017年12月20日から運用を開始した(図1)。

図1●:「酒々井プレミアム・アウトレット カーポート型太陽光発電所(PVカーポート)」
図1●:「酒々井プレミアム・アウトレット カーポート型太陽光発電所(PVカーポート)」
(出所:三菱地所・サイモン)
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 温暖化対策に加え、遮熱効果や雨避けとしての機能も期待でき、クルマでの来店客にとって快適性が向上する利点も大きい。同社がPVカーポートを導入したのは、茨城県阿見町にある「あみプレミアム・アウトレット」に続き、2例目になる(関連記事)。

 「酒々井プレミアム・アウトレット」では、店舗エリアを囲む約4200台の駐車場のうち、東側の約500台分に3960枚の“屋根兼太陽光パネル”を設置した。成田市方面から来場した自動車は東側の駐車場に停めることが多く、ほとんどの場合、日影となるPVカーポートの下から埋まっていくという。

 カーポートには、支柱のほか、開口側に補助柱のある構造もあるが、酒々井のアウトレットに導入したタイプは、片側の支柱だけで屋根を支える「片持ち」方式を採用した。しかも、支柱と支柱の間に筋交い(ブレス)がないこともあり、ドライバーは、カーポート設備との接触をまったく意識せずにクルマを停められる。