保水力低下に対応し調整池を増設

 敷地地内には、もともと6つの池があった。ただ、草地からメガソーラーへの改変により、保水力は低下するため、新たに2つの調整池を新設し、8つの貯水池に排水するための側溝を敷設した。豪雨でも濁水が用地外に流れ出ないようにした(図5図6)。

図5●エリア中央に新設した調整池
図5●エリア中央に新設した調整池
(出所:大阪いずみ市民生活協同組合)
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図6●豪雨時に外部への雨水流出を防ぐ調整池
図6●豪雨時に外部への雨水流出を防ぐ調整池
(出所:大阪いずみ市民生活協同組合)
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 テス・エンジニアリング(大阪市淀川区)がEPC(設計・調達・施工)サービスを担った。パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製、架台は大和ランテック製を採用した(図7)。

図7●PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(定格出力750kW・直流1000V仕様)を採用
図7●PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(定格出力750kW・直流1000V仕様)を採用
(出所:大阪いずみ市民生活協同組合)
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 PCSは直流1000V対応の750kW機を10台、採用した。PCS2台と昇圧器でサブユニットを構成した。主変電設備で33kVに昇圧し、架空ケーブルで数km離れた関西電力の変電所に送電して系統連系する。

 「京都・亀岡太陽光発電所」の大きな特徴は、保水力の向上と地盤の強化、雑草の抑制を兼ねて、地表面にカバープランツ(地被植物)を植栽したことだ。加えて、道路沿いなどに在来の樹木を植樹した。こうした植栽に関しては、周辺の区長との会合を重ねるなかで、地域の要望を聞き、決めていったという(図8)。

図8●在来の広葉樹を植えた
図8●在来の広葉樹を植えた
(出所:大阪いずみ市民生活協同組合)
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