夏の日照は東京を上回る
新潟市西区の四ツ郷屋地区は、日本海を望む弥彦山脈北麓に位置する。その地名は江戸時代に遡る農漁村としての歴史を持ち、第2次大戦後は、砂丘地も開発され、夏はスイカ、秋はダイコンなど、新潟市近郊の農業地帯として発展してきた。
2018年7月、この地区で新潟県で最大規模となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)「新潟県四ツ郷屋発電所」が運転を開始した。太陽光パネルの出力55.6MW、連系出力45MWに達し、全国的にも稼働済みのメガソーラーで20番以内に入る規模になる(図1)。
東北地方の日本海側というと冬の荒波、曇り空というイメージが強いが、新潟市は関東以北の政令市としては平均気温が高く、4月から10月の年間で最も太陽光発電の売電量が伸びる時期には、日照時間は東京を上回る(図2)。
「新潟県四ツ郷屋発電所」の発電事業者はオリックスで、面積約78万m2のゴルフ場開発跡地に建設した。稼働後の年間発電量は、一般家庭約1万6765世帯分の消費電力に相当する、6054万9212kWhを見込んでいる。 固定価格買取制度(FIT)を活用し、東北電力に売電する。