防草シートの上に造粒砂

 美観上も、雑草対策は重視した。パネル下や周辺の地面には、あらかじめ防草シートを敷き詰め、その上にリサイクル造粒砂を5cm程度敷いた(図5)。それ以外のアレイ(パネルの設置単位)とフェンス間の管路には、防草シートなしで造粒砂を深さ約20cm敷いた。

図5●リサイクル造粒砂「サンドウェーブG」を防草シートの上に敷いた
図5●リサイクル造粒砂「サンドウェーブG」を防草シートの上に敷いた
(出所:日経BP)
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 防草シートの耐久年数は、一般的に10年程度とされているが、上に造粒砂を敷くことで、20年間、交換なしで利用できるとみている。

 一方、防草シートの上に敷いた造粒砂は、大雨の際、U字排水溝に流れ出しやすいことがわかり、造粒砂の地盤内に樹脂製の透水管を埋め込んで、雨水だけを集めてU字溝に流れるようにした。

 防草対策にここまで念を入れたものの、稼働して3年経ち、草が生え始めたという。取材で訪れた2017年1月にも、パネルの下や排水溝の横、フェンスの下などに雑草が根を張っていた。風で飛んできた種が溜まりやすい場所に目立つという(図6)。

図6●稼働後3年で草が生え始めた
図6●稼働後3年で草が生え始めた
(出所:日経BP)
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 昨年夏には、除草作業を1回委託したという。今年は、除草回数を2回に増やす必要があるかもしれないという。ただ、造粒砂の5cm下には、防草シートがあるため、手で引くと草はすぐに抜けるという。