長崎県の壱岐は、九州の北西沖、約80kmの玄界灘に浮かぶ離島。南北約17km、東西15kmでやや南北に伸びている。島の大部分は溶岩台地で、高低差が少ない。高い山がないため雲の滞留が少なく、日照時間や日射量は宮崎県に匹敵し、太陽光発電に向いている。

 出力約2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「壱岐ソーラーパーク」は、島のほぼ中央、丘陵に囲まれた谷あいにある。林間を縫うように緩やかな坂道を上り切ると、突然、視界が開け、整然と敷き詰められた青い太陽光パネルが目に入る(図1)。

図1●壱岐市芦辺町に建設した「壱岐ソーラーパーク」
図1●壱岐市芦辺町に建設した「壱岐ソーラーパーク」
(出所:日経BP)
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 このメガソーラーは、長崎県や福岡県などで建設工事を営む、なかはら(長崎県壱岐市)のグループ会社である壱岐開発(壱岐市)が事業主体となっている。なかはらグループは、各種の建設工事のほか、建設資材の製造・販売、ホテルやガソリンスタンドの経営なども島内で手掛け、壱岐を代表する有力企業の1社となっている。