ゴルフ場と共通の悩み「イノシシ対策」

 和歌山カントリー倶楽部のゴルフ場とメガソーラーに共通する課題もある。敷地の周囲からのイノシシの侵入を防ぐことである。ゴルフ場の場合、イノシシが芝を掘ってコースを荒らすことが問題となっている。

 例えば、和歌山カントリー倶楽部では、敷地の外周に電気柵を設けて、侵入しようとするイノシシに嫌気を起こさせる効果を狙っている(図7)。

図7●駐車場の外周にも電気柵
図7●駐車場の外周にも電気柵
ゴルフ場側のイノシシ対策の一つ(出所:日経BP)
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 さらに、檻を使ったワナを仕掛けて、定期的に捕獲している。共同で捕獲している隣接する施設と合わせ、1年間に約50匹を捕獲している。しかし、イノシシが檻を使ったワナを覚えてしまい、年々効果が薄れてきているという。

 そこで、2015年12月からは、ゴルフ場内で柴犬を散歩させることにした。敷地内のさまざまな場所に、柴犬の匂いが付くことで、イノシシが警戒して侵入しなくなる効果を期待している。それでも効果が薄れてきたら、ゴルフ場の利用者がいない時間帯に、柴犬を放し飼いにすることを検討している。