この記事は『見守り・監視技術に関する特許分析と事業化動向』(発行:キャップインターナショナル)から一部を抜粋・編集したものです。

図1●介護看護の見守りに関する特許の見守り対象の細分類
図1●介護看護の見守りに関する特許の見守り対象の細分類
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 ここでは、介護看護分野の見守り・監視技術に関する特許を分析する。まずは、介護看護に関するキーワードで抽出された656件について、施設での介護看護、家庭などでの介護看護の2つに細分類した結果を図1に示す。

 施設での介護看護が約3割、家庭などでの介護看護が約7割となっている。両方にまたがる特許については、いずれかより内容の強い方1つを選択している。施設での介護看護は、主に介護施設の利用者や病院の入院患者に対して介護・看護担当者が見守りを行うもので、業務での見守りと言える。ベッドなどの起居、室内での状況、施設からの出入りなどを見守るものが多い。

 家庭などでの介護看護は、家族による見守りと業務での見守りの両方を含む。家族による見守りとしては、家庭内で同居家族が見守りを行うもの、独居者や高齢者世帯に対して遠隔地の家族・親族が見守りを行うもの、外出中の高齢者や病人を遠隔で家族が見守るものなどがある。業務での見守りとしては、在宅者を訪問介護・看護などの担当者が見守るもの、在宅者に対して遠隔で見守りサービスを行うもの、外出中の高齢者や病人に対して遠隔で見守りサービスを行うものなどがある。ベッドなどの起居、室内での状況、入浴やトイレの状況、外出中の状況や位置の見守りを行うものが多い。