この記事は『バイタルサインセンシング技術に関する特許分析と事業化動向【Part.1 日本特許編】』(発行:キャップインターナショナル)から一部を抜粋・編集したものです。

 今回は、心拍/脈拍測定(センシング)技術を取り上げる。同技術に関しては、特許検索によって459件を抽出。精読の結果、公開特許として442件を得た。

 このうち、これまでに登録に至ったものは162件である。出願件数の約1/3が既に登録されている形だが、査定前のものも多数あることから、登録件数は今後さらに増える可能性がある。以下では、時系列で見た概要を示そう。

出願・公開件数とも減少傾向

 まず、442件の公開特許全体では、出願件数と公開件数ともに比較的安定している(図1)。出願件数は2007年、公開件数は2009年をピークに、その後はやや減少傾向にある。

図1●心拍/脈拍測定技術に関する特許の出願件数/公開件数推移(注:2000年1月1日~2014年12月31日の範囲で検索しているため2015年の出願/公開はない)
図1●心拍/脈拍測定技術に関する特許の出願件数/公開件数推移(注:2000年1月1日~2014年12月31日の範囲で検索しているため2015年の出願/公開はない)
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 登録特許については、出願件数と登録件数ともに増加傾向にある。特に、登録件数は2010年以降に急増している。2000年の出願が2004~2005年に登録されていることから、出願から登録に至るタイムラグは5年程度と見られる。現在登録されているものについては2011年以降の出願が少ないが、タイムラグから見てこれは今後増える可能性がある。