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スポーツIT革命の衝撃

セーリングワールドカップ 富士通、スマホで運営負担減

2017/10/18 05:00

内田 泰

 2020年の東京五輪に向けて、2017年10月15日~22日に愛知県蒲郡市で、日本で初めて開催される「セーリングワールドカップ」。富士通はこの大会に向けて、スマートフォン(スマホ)を利用して、会場の競技エリアの位置把握やエリア外への侵入警告の自動通知などができるサービスを提供する、と10月12日に発表した。

警告通知を受信したコーチのイメージ(写真:富士通のプレスリリースから)
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 同大会には、世界45の国と地域から300人を超える選手が集結して、ヨットやウインドサーフィンなどの競技が行われる。通常、日本の海域内で船艇を運航するためには、日本の船舶登録や小型船舶操縦者免許が必要になる。そこで、大会期間中はそれらを保有していない選手やコーチの運行を許可する「競技エリア」が設定される。従来は、競技エリアの境界付近に運営サイドの人員を複数配置し、エリア外に出ないよう監視する必要があり、それが大会運営の負担となっていたという。

 今回、富士通が提供するのは、選手と併走しながら指示を送る船艇上のコーチのスマホに、競技エリアの海域を地図で表示するとともに、GPS(全地球測位システム)によってエリア外の海域に接近した際に自動で警告を通知するアプリケーションである。

アプリでの競技エリアの表示イメージ(写真:富士通のプレスリリースから)
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 このサービスを通じて、大会本部サイドは会場の船艇などの位置を把握でき、競技エリア内で練習や競技が行われているかを監視できる。さらに災害発生時などには、個別もしくは一斉に音声やメッセージで連絡できるソリューションも提供するという。

 これにはスマホ1台で利用シーンに合わせたさまざまなコミュニケーションを可能にする、 IoTソリューション「スマートコミュニケーション」というサービスを利用する。大会本部はIPトランシーバー機能や、チャット、写真の送受信ができるアプリをスマホにダウンロードすることで、個別もしくは一斉に音声やメッセージで警告や用件を伝えることができる。

 富士通は今後、開発したシステムを、他の海上スポーツなどにも展開していく方針としている。

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