データを使った明確な目標設定
本プロジェクトにおける目標・成果は、明確に数値化されている。重要なのは、こうした取り組みがW杯期間中で完結するものではなく、今後も継続して続いていくものであることだ。その成否を測るために継続的に評価するKPI(主要業績評価指標)が、下記の通り決められている。数値化できるものもできないものも含めて、ありとあらゆる数値化を試み、かつ、その指標も柔軟に変えて行く。
・アイスホッケーを体験した移民の数(家族を含む)
・各地域のアイスホッケー協会への登録人数
・各地域のアイスホッケー参加者の人種構成
・プログラムを受けた子供たちの継続率
・アイスホッケーの体験をどれだけ楽しめたか
・それにより、カナダへの愛国心やカナダ人としての自覚がどう変化したか
・リーダーシップなどのライフスキルがどのように変化したか
・アイスホッケーへの関心・知識がどう変化したか
・NHLなど競技への興味や、試合観戦への興味がどう変化したか
メディアを通じて、このプログラムがどの程度普及し、どう評価されているかという「世論形成」を指標に入れていることも重要だ。例えばSNS上でポジティブな話題となっているのかどうかを、データを常にモニタリングして評価している。そして、活動内容をチューニングするという「PDCA(計画、実行、評価、改善)」をきちんと回していることも忘れてはならない。
(次回に続く)
ユーフォリア 代表取締役