前回(第4回)から3回にわたり、設計品質(以下、品質)の問題是正について述べています。前回お伝えした概要は、以下のような内容でした。

・品質問題の是正を強化する上では、「工程」に着目し、品質の作り込みが弱い工程の業務を改善することに加えて、複雑化・大規模化の一途をたどる設計の「構造」にも着目し、シンプル化を図っていく

・工程での品質作り込みを検討する際は、過去に発生した品質問題を場当たり的に分析して対策案を織り込むのではなく、段階的に分析(1段階目:マクロ分析、2段階目:詳細分析)し、効果的・効率的に品質問題の是正を図っていく

・工程分析のマクロ分析(1段階目)ではT型マトリクスというツールを使用して、品質問題の未然防止工程(製品に品質問題を入り込ませないようにする工程)、流出防止工程(製品に入り込んでしまった品質問題を発見し、後工程に流出させないようにする工程)の両面から、品質の作り込みが弱い工程を特定する

 今回はこの続きである、工程分析の2段階目(詳細分析)について説明していきます。