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DAZN、Jリーグと10年間の長期契約の理由

英Perform Group CTO講演(後編)

2017/12/12 05:00

4KよりもHDRに魅力

 2018年の取り組みとして、まずは映像のクオリティーを高めます。現在は最大6.6Mbps(ビット/秒)のビットレートでHD映像を配信しています。これはケーブルテレビでのHD映像と同等です。しかし、競合他社はより低い4M~5Mbpsで配信しているので、映像の品質を保ったまま同等のビットレートに下げます。

 また、コーデックを現在のH.264からH.265/HEVCに変更して4K映像の配信に対応します。正直なところ、私は4Kがそんなにすごいとは思っていません。ダブルブラインドテスト(二重盲検試験)で4Kと非圧縮のHD映像などを見比べても、違いはほとんど分からないからです。モバイルはもちろん、家にある大型のテレビでもそんなに差が出ません。機器メーカーが4Kに対応してくれと要望しているので、我々もやるのです。もっとも、4K映像はVR(仮想現実)やAR(拡張現実)には有効だと思います。

 私は4Kよりも、「HDR」(ハイダイナミックレンジ:従来より明暗差をダイナミックに表現できる技術)に興味を抱いています。誰が見ても違いが分かるからです。HDRへの対応は1年以内にやりたいです。

レイテンシーの課題に取り組む

 ただ、我々には課題があります。映像の遅延(レイテンシー)です。その大きさはどのパッケージかによって変わりますが、通常は60~90秒もあります。正直言って、これは長い。スポーツ中継を見るだけだったらいいですが、国によっては試合を賭けの対象としている場合があります。この遅延時間を10秒程度にすべく、CDNサービスのAkamai Technologies社と改善に取り組んでいます。

 我々は日本市場に大きな期待をかけています。2019年にはラグビーW杯、2020年には東京オリンピックが開催されます。これから先の約3年は素晴らしい年になると思います。

 2018年にはロシアでサッカーW杯が開催されます。こうした3つの大型スポーツイベントを通じて、スポーツ観戦の仕方が変わってくると思います。今、インターネット上でされているソーシャルでの情報共有、カスタム化した体験、データ分析などを持ち込み、観戦体験を高めていきます。OTTは今後5~10年で完全に普及するでしょう。そのとき、スポーツ自体が大きく変わっていると思います。

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