米NVIDIA社は2016年1月4日、自動運転車の開発プラットフォーム「DRIVE PX 2」を発表した。演算性能は、米Apple社のノートパソコン「Mac Book Pro」150台分に相当する8T(テラ)FLOPS。自動運転の開発で欠かせない「ディープラーニング(深層学習)」の処理能力を高めた。
同社は「2016 International CES」(2016年1月6~9日)の開幕を前に、記者発表会を開催した。CEO(最高経営責任者)を務めるJen-Hsun Huang氏が登壇し、「人工知能とGPUが進歩したおかげで、自動運転車という非常に難しい課題にも取り組めるようになった」と語った(図1)。
ディープラーニングを用いると、これまで予測が困難だった、路上の破損や不規則な運転をする車両、工事現場といった場面でも周囲の状況を確認できるようになる。さらに、雨や雪、霧など気象条件が悪い場合や日の出、日没、暗闇など光の条件が悪い場合でも有効だ。記者発表会では、人間が目で確認するのが難しいほどの雪の状況で、正確に車両を認識する様子を動画で見せた(図2)。