「集める」「読む」「伝える」から「つなぐ」へ! ~「たぶん」「おそらく」の確証~をテーマに開催される第36回医療情報学連合大会の様子をレポートする。
第36回医療情報学連合大会
2016年11月21~24日に横浜市で開催
目次
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「医療等分野専用ネットワーク構想」、知っていますか?
進捗が明らかに
地域医療連携や在宅医療介護連携、被保険者のオンライン資格確認など、医療介護分野のあらゆるサービスで利用する専用ネットワークの構築計画が進んでいる。日本医師会が2016年6月に公表した「日医ICT化宣言2016」の1つの柱でもある、「医療等分野専用ネットワーク構想」だ。
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タブレット1つで会議・論文執筆・検査同意確認を可能に
MetaMoji、業務支援ツールを医療現場へ本格展開
日本語手書き入力アプリケ―ションや会議支援アプリケ―ションを手掛けるMetaMojiが、医療分野へ本格展開する。同社は第36回医療情報学連合大会(第17回日本医療情報学会学術大会)に出展。(1)医療現場向けリアルタイム情報共有アプリ「MetaMoji Share for Medical」、(2)医療…
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個人情報の第三者提供、例外規定をより明確化すべき
「匿名加工情報」に関するルール整備状況は…
医療分野の個人情報保護やデータ利活用のあり方に大きく影響するとされる改正個人情報保護法。「第36回医療情報学連合大会(第17回日本医療情報学会学術大会)」(2016年11月21~24日、パシフィコ横浜)では、医療情報分野における改正個人情報保護に関して多くの議論が展開された
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「病院まるごとデジタル化」、政府が後押し
内閣官房 健康・医療戦略室の藤本康二氏が講演
「ビッグデータとそれに基づくAI(人工知能)を最大限活用し、医療・予防の概念を本当の意味で変革する」――。
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注目の「代理機関」、内閣官房が語る認定基準
健康・医療戦略室の大島一博氏が講演
複数の医療機関から医療情報を集め、匿名化した上で第三者に提供する「代理機関(仮称)」に関する議論が、佳境を迎えている。内閣官房 健康・医療戦略室 次長の大島一博氏は「年内をめどに実務的な整備を行い、来年1月末からの通常国会のどこかで法案を提出したい」と語る。第36回医療情報学連合大会(第17回日本…
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病院間ベンチマークができる原価計算、クラウドで提供
医用工学研究所の「HOMAS-Cloud」
診療材料費や人件費などの原価計算から病院の経営を見える化でき、病院間のベンチマークも可能。そんな管理会計機能を民間病院にクラウドで提供するサービス「HOMAS-Cloud」を、医用工学研究所が第36回医療情報学連合大会(第17回日本医療情報学会学術大会)に出展した。2016年7月に提供を始めたもの…
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改正個人情報保護法、医療の視点はなぜ抜け落ちたか
法律家・医師の米村滋人氏、改正のポイントと影響を解説
2015年9月に成立し、2017年の施行を控えた改正個人情報保護法。医療分野の個人情報保護やデータ利活用のあり方は、この法律改正によってどのような影響を受けるのか。
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「ビッグデータ、AI、遠隔診療」に政府が本腰
慶応大の宮田裕章氏、「ICT活用推進懇談会」の提言を語る
「ビッグデータや人工知能を最大限活用し、予防・健康管理や遠隔診療を進め、質の高い医療を実現していきます」――。2016年11月10日開催の内閣府「未来投資会議」での安倍首相の発言は、医療分野でのICT活用への政府の強い意志を示すものとして注目を集めた。
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ゲノム医療では「AIの活用が必須」
東京大学/国立がん研究センターの間野博行氏が講演
奏功率93.5%――。がん治療薬としては驚異的な臨床試験成績を叩きだした分子標的薬「アレクチニブ」。東京大学 大学院医学系研究科 教授の間野博行氏は、その開発をもたらした肺がんの原因遺伝子変異「EML4-ALK融合遺伝子」の発見者として知られる。
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AIは“医師の真価”を問う存在
名古屋大学病院の水野正明氏が語る
「“本当の医者”とは何か。“本当の医療”とは何か。AIの登場はその真価を問うことになる」――。
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医療情報も「なでしこジャパン」のように
横浜で開幕、大会長の折井氏
第36回医療情報学連合大会(第17回日本医療情報学会学術大会)が神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開幕した。2016年11月22日に開催された開会式では、今回の大会長である河北総合病院・NTT東日本関東病院・東京医療保健大学大学院の折井孝男氏が、「今の医療の変化はとても速い。その流れに遅れることなく…