記者会見ではBeckhoff Automation社の創業者で社長のHans Beckhoff氏が新製品投入の意義を語った。
記者会見ではBeckhoff Automation社の創業者で社長のHans Beckhoff氏が新製品投入の意義を語った。
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 ドイツBeckhoff Automation社は、産業用コントロールシステムの展示会「SPS IPC Drives 2016」(2016年11月22~24日、ドイツ・ニュルンベルク)でさまざまな新製品を投入してきた。中でも同社が訴求していたのは、[1]EtherCATネットワークに接続可能な計測ターミナル、[2]米Intel社のプロセッサー「Xeon」を搭載するハイエンド組み込みPC、[3]大きさが従来品の約1/3と超小型の産業用PC(IPC)、の3つである。

 [1]の計測ターミナルについては、アナログ入力に対応した「ELM」シリーズ11機種を投入し、計測分野の取り込みを図る。特徴は「サンプリングの高速性(50kサンプル/秒)」「時刻同期の正確性(1μ秒未満)」「計測値の正確性(23℃で100ppm)」「自己診断機能」などである。コネクターの形状は、「LEMO8ピン」「プッシュイン6ピン」「BNC同軸」の3タイプがある。

EtherCAT対応の計測ターミナル「ELM」シリーズ11機種。
EtherCAT対応の計測ターミナル「ELM」シリーズ11機種。
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 従来、制御システムと計測システムは要件が異なることから、別々のネットワークで構築されることが多かった。ところが、近年は計測データをリアルタイムで制御に生かすというような用途が増えていることから、Beckhoff Automation社はEtherCATネットワークに接続可能な計測ターミナルを新たに市場投入する。これによって、ユーザーは制御システムと計測システムを統合的なネットワーク上に構築できるようになる。