東芝は、200mという長い距離を0.125%という低い誤差(高い精度)で計測できるLiDAR用SoCを開発し、「ISSCC 2018」で発表した。ポリゴンミラーでレーザー光を走査するメカニカルスキャン方式のLiDARに開発品を組み込んで、10万lxという真夏の太陽下の明るい場所で撮影する試験を行った結果得られた成果である(図1、図2)。加えて、240×96画素で実効解像度が高い距離画像を取得できた。

図1 メカニカルスキャン方式のLiDARに東芝のSoCを組み込んで、10万lxという真夏の太陽下の明るい場所で撮影試験を実施
図1 メカニカルスキャン方式のLiDARに東芝のSoCを組み込んで、10万lxという真夏の太陽下の明るい場所で撮影試験を実施
(図:ISSCC)
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図2 試験結果
図2 試験結果
(図:ISSCC)
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 時速120kmで走行している場合、ブレーキ距離はおよそ150mになるため、LiDARに測定距離200m以上が望ましいという。ただし、測定範囲と誤差はトレードオフの関係で、測定距離が長くすると誤差が大きくなりやすく、誤差は小さくした場合は測定距離が短くなりやすかった。開発品では、このトレードオフを軽減した。