英Arm社は、IoTで利用するLPWAN(Low Power Wide Area Network)通信の将来動向や、それに対する同社の取り組みについて、プライベートイベント「ARM TechCon 2017」(2017年10月24日~26日、米カリフォルニア州サンタクララ)で講演した。通信方式としてはNB-IoTが主流になり、NB-IoTをサポートするIPコアをArmは2019年の早い時期に市場投入するとした。

Chet Babla氏。講演後に舞台袖で質問に答えている。日経テクノロジーオンラインが撮影。
Chet Babla氏。講演後に舞台袖で質問に答えている。日経テクノロジーオンラインが撮影。

 講師を務めたのは、Chet Babla氏(VP LPWAN)である。同氏が見せた市場予測によれば、2025年のLPWAN市場では、通信方式としてはNB-IoTが48%と過半を占める。NB-IoTが優位な理由として、同氏は、(1)ライセンス周波数帯で帯域幅が200kHzと狭く周波数利用効率が高いこと、(2)既存のキャリアネットワークをベースに開発できるためにコストが低いこと、(3)キャリアグレードのQoSやセキュリティーが得られること、(4)3GPP標準に沿うためグローバルでのインターオペラビリティーがとりやすいこと、の4つを挙げた。現在、GSMAのNB-IoT Forumには40を超えるキャリアパートナー、28を超えるベンダーが参画しているという。

LPWAN市場の予測。Armのスライド。
LPWAN市場の予測。Armのスライド。
[画像のクリックで拡大表示]