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「天気予報で健康管理」、気象予報士の小越氏

2016/10/26 19:02
赤坂 麻実=日経デジタルヘルス

 「雨が降ると古傷が痛む」など、古くから気象は健康に影響を与えることが知られてきた。ライフビジネスウェザー(本社・東京都中央区)と奈良県立医科大学は、これを踏まえた健康アドバイスを配信する「ヘルスケアプラットフォーム 健康みはり」の開発に取り組んでいる。ライフビジネスウェザー データ解析部部長で気象予報士、健康気象アドバイザーである小越久美氏は「デジタルヘルスDAYS 2016」(2016年10月19~21日、主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のオープンシアターに登壇。同サービスの機能や実証実験中の機能などを紹介した。

講演するライフビジネスウェザーの小越久美氏
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 小越氏によれば、気温や気圧の急激な変化が引き起こす病気を「気象病」と呼び、具体的には、ぜん息、めまい、うつ病、頭痛、腰痛、肩こり、関節痛、心筋梗塞、脳卒中などが該当する。「例えば、気圧が急に低下すると、内耳がそれを感知し、交感神経が高まり、血管が縮んで血圧が上昇するので、頭痛、腰痛、肩こり、関節痛につながる。うつ病は日照時間に影響を受けるとされ、心筋梗塞や脳卒中など、血管がつまることで起きる病気は冬場に発生数が多くなっている」(小越氏)。

 実際に、湿布や塗布薬の売り上げは、台風シーズンの9~10月がピーク。台風が来ると1日の間に気圧が30hPaほどの幅で上下するため、それが痛みに影響を与えるという。同じく、風邪薬の売り上げ推移も気象と健康の関係を示す好例で、気温が低い12~2月にピークを迎える。ただし、子供用風邪薬は、7~9月にも売り上げが伸びる。子供は夏場のウイルスにもかかりやすいためという。

 「このように、健康が気象に受ける影響にも個人差がある。年齢や性別、体型、居住地域などによって異なる。日本列島は南北に長いので、特に気温の面で地域差が大きい。こうした個人差や地域性を考慮した健康アドバイスを配信するのが『健康みはり』だ」(小越氏)。

「顔色」のセンシング機能も搭載予定

 健康みはりサービスでは、天気予報に基づいて、利用者に合わせた健康アドバイスを配信する。アドバイスは、気象情報(気温、気圧、湿度など)と利用者の生体情報(体重、BMI、血圧、心拍数、持病など)に基づくもので、28の気象病と季節病(花粉症、インフルエンザなど)に対応する。また、その日の天気と利用者の個性に合わせた「食レシピ」も提供する。当日の天気と、利用者の年齢や性別、体質、当日の体調を加味して、健康増進につながるメニューを提案し、そのレシピを配信するものだ。

 このサービスで利用する気象情報は1kmメッシュ(四方)単位で取得する。「渋谷~原宿間ぐらいの距離。近年はゲリラ豪雨が発生するなど、駅が一つ違えば天気がまるで異なる日もあるので、急激な天候の変化にも対応するようにした」(小越氏)。今後、PM2.5の予測や日照量予測なども加える予定だ。

 生体情報は健康みはりのシステムに利用者が手入力するほか、センサーを用いた自動入力も行う。今後は、天井にセンサーを取り付けて、部屋にいる人の転倒や、眠っている人の心拍数などを計測する機能も加える予定。また、「皮膚透過血流センサー」でいわゆる“顔色”を見て、体調を診断する機能も装備するとしている。

日経デジタルヘルス Special

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