ヘルステック分野の米国発コミュニティー「HealthTech Women」の日本支部となるHealthTech Women Japanは2018年10月10日、イスラエル最大規模のヘルステックのスタートアップ組織「mHealth Israel」と連携して「イスラエルのヘルステック最前線」と題したイベントを都内で開催した。イスラエルから来日した4人の女性ヘルステック起業家と1人の代理の男性が登壇し、それぞれの事業内容を紹介した。

イスラエルから女性のヘルステック起業家が来日した
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イスラエルから女性のヘルステック起業家が来日した

 最初に発表したIMNA Solutions社は、患者の病院での情報とともに自宅での情報も統合してより良い治療に役立てるアプリを開発していることを紹介。次に登壇したNeuroCan社は、体のバランス感覚に関係する小脳の障害をオンラインで診断するサービスを手掛けているという。

 DreaMed Diabetes社は、糖尿病患者のデータ分析サービスを開発しており、専門医レベルのアドバイスや治療計画を提供する。同サービスは2018年9月にFDAの認可を得て、同年11月に米国でサービスを開始すると話して注目を集めた。

 Well-Beat社は患者支援プログラムを手掛ける。患者の各種データを基に個人ごとのアプローチを作成して患者が治療から離脱するのを防ぐ。最後の発表となったPlasFree社は、他の発表者と分野が大きく異なり、血中たんぱく質を分解する物質を除去する濾過器を開発しており参加者の興味を引いた。

 HealthTech Women Japanは毎月イベントを開催しており、今回が11回目になる。これまでは参加者が50人程度だったが、今回は注目度が高く約100人が参加した。代表の小西千尋氏によると「初めて参加する人や男性の参加者も多かった」という。

 HealthTech Womenは2013年発足の非営利団体で、米国内の会員数は2万人を超える。サンフランシスコとニューヨークに拠点を置く。ヘルスケアの分野で「グローバル」「女性の活躍」「イノベーション」をキーワードに、興味あるすべての人に学びとつながりの機会を提供している。日本支部は2017年9月にプレローンチ活動を始め、2018年3月に本格的な活動を開始した(関連記事)