オムロンは「システム コントロール フェア(SCF)2017 / 計測展2017 TOKYO」(2017年11月29日~12月1日、東京ビッグサイト)で、PLC(programmable logic controller)「NX7」にセキュリティー機能を追加したデモシステムを出展している。

 デモシステムはNX7と組み込み型ネットワークに最適化されたシスコシステムズのEmbedded Services Router(ESR)を組み合わせたもの。ESRはPLCを安全に遠隔操作するためのVPN(Virtual Private Network)、機器接続を検知して不正な機器からの通信をブロックする機器認証、通信データの暗号化・可視化などの機能を提供する。機器認証で不正な機器からの通信を検知すると警告音などのアラートを発生して、管理者にリアルタイムで通知する仕組みも用意する。

シスコのESRを組み込んでセキュリティー機能を追加したPLC
シスコのESRを組み込んでセキュリティー機能を追加したPLC
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VPNのログイン画面
VPNのログイン画面
NJ/NX/NYシリーズ用の統合開発環境「Sysmac Studio」からVPN経由でPLCを操作しようとしている
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 オムロンは2017年11月29日、シスコシステムズとセキュアーなPLCの開発を目的とする技術提携に合意したと発表した(リリース)。今回のデモシステムは、この技術提携の目標を部分的に提示するものとなる。実際の製品化は2018年度以降を予定しているが、提携では技術的な課題解決とともに需要予測を含めたビジネスモデルも併せて検討していく。

ネットワーク可視化ツール「StealthWatch」を使ったPLCのトラフィック監視
ネットワーク可視化ツール「StealthWatch」を使ったPLCのトラフィック監視
検討中のビジネスモデルには可視化ツールによるPLC監視サービスもある
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