統合型UPS装置などにタブレットをかざすとAR画面にメンテナンス手法などを表示
統合型UPS装置などにタブレットをかざすとAR画面にメンテナンス手法などを表示
[画像のクリックで拡大表示]

 院内サーバールームの装置にタブレット端末をかざすと、障害発生ポイントや各装置のメンテナンス手法、手順を画面上に表示され、確認できる――。AR(拡張現実)技術を用いたそんなソリューションを、シュナイダーエレクトリックが「国際モダンホスピタルショウ2018」(2018年7月11~13日、東京ビッグサイト)で展示した。

 同ソリューションは、工場などの生産現場における保守作業の効率化を可能にする「EcoStruxure Augmented Operator Advisor」(通称:シュナイダーARアドバイザー)。工場やプラントの設備保守における作業支援を、ARを用いて行おうというもの。タブレット端末のカメラを通して対象設備をリアルタイムに映し出すことで、実際の設備に仮想オブジェクトや情報を重ね合わせてAR画面に表示し、現場のエンジニアや作業員のメンテナンス作業などを支援することができる。

 同社は医療ICTシステムを支える統合型のUPS(無停電電源装置)や電力監視システム、ラック一体型冷却装置など物理インフラ管理ソリューションを提供している。これらの装置のメンテナンス業務を分かりやすく効率的に行うため、シュナイダーARアドバイザーを病院向けに提供していくという。

 ARツールをインストールしたタブレット端末をUPSなどの対象装置にかざし、表示されたPOI(Point of Interest)をタッチすることで、その装置の各名称やメンテナンスに必要な情報をAR空間に表示する。メンテナンス手順のスライドや動画などもコンテンツとして利用可能。「専門担当者でなくても、表示される情報に従って容易に保守作業ができる」(シュナイダーエレクトリックの担当者)という。

 価格は、ARサーバー(ハードウエア)とライセンス料で100万円未満。その他にARコンテンツ作成代が顧客の仕様に応じて必要になる。「対象装置が少ない病院なら、最低50万~60万円+コンテンツ料で導入可能」(同担当者)としている。