着衣の裏に装着した電極(写真手前)で心電を測定
着衣の裏に装着した電極(写真手前)で心電を測定
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 NTTは、着るだけで心電・心拍を測れる機能繊維素材「hitoe(ヒトエ)」を、医療分野に展開する。従来はスポーツ分野などに向けた非医療機器として販売してきたが、心疾患の診断などへの用途拡大を目指す(関連記事)。心電・心拍を測る電極部分について、2016年夏にも薬事承認を申請したい考え。

 hitoeは、NTTがNTTドコモおよび東レと共同開発した素材。「国際モダンホスピタルショウ2016」(2016年7月13~15日、東京ビッグサイト)では、心疾患の遠隔診断への応用可能性を紹介した。

 この用途では、着るだけで心電・心拍を測れるhitoeのメリットを生かし、検査受診者が自宅で1週間以上にわたって心電を連続測定。従来のホルター検査では発見が難しかった、潜在的な心疾患を発見できるようにする。測定結果はスマートフォン経由でクラウドサーバーに送信され、心電波形を自動解析した結果を医師が遠隔で確認し、診断する。