撮像音を最大94%低減
MRIのECHELON Smartは、撮像音を最大94%低減する静音化技術「Smart COMFORT」、省エネ機能「Smart ECO」、省スペース「Smart SPACE」を特徴とする製品。「最も市場性が見込めるゾーンをターゲットした新製品」(診断システム事業部の尾藤良孝氏)という。
独自開発の静音化技術は、斜磁場パルスの形状を見直し、撮像パラメータの調整をすることで、撮像時間、コントラスト、画像SN比、空間分解能をほとんど変化させず、撮像音を最大で94%低減するという。
「画像信号の取得から画像再構成までの工程を大幅に見直し、S/Nの高い信号が取得できる。また、ノイズの低減処理を加え、全体的にノイズが少ない鮮明な画質が得られる」(診断システム営業本部の本間寛之氏)。
同製品は、これまでオープンタイプのMRIを使用していた施設に導入できることをコンセプトの1つとしており、クリニックから急性期病院まで、「従来と同等、それ以上の高品質のMRI検査に対応できること」(同氏)が大きな特徴という。特に高いスルーレートを特徴としており、拡散強調画像(DWI)が29秒、FLAIRが1分5秒、T2が26秒、MRAを1分35秒で撮影でき、トータルで3分35秒。「急性期の脳梗塞患者が運ばれてもスキャンを完了することができる」(同氏)とパフォーマンスの高さを強調した。
このほか展示ブースには「Quantitative Imaging Theater」という特設コーナーを設置し、同社が推進する診断画像の定量化について映像プレゼンテーションを行った。MRI技術では、さまざまなコントラストの画像を作成するために必要な信号をあらかじめ一度に3次元で撮像するQPM(Quantitative Parameter Mapping)、定量的磁化率マッピング技術のQSM(Quantitative Susceptibility Mapping)、超音波では肝疾患の線維化を定量評価するSWM(Shear Wave Measurement)を映像によって解説した。