車載機器向けでも、IoTを駆使する産業機器向けでも、半導体メーカーが付加価値の高いソリューションを提供する上で、より競争力の高いアナログとパワーのデバイスを持っていることが重要になっている。自動車や産業機器からのデータ収集やアクチュエーターや表示機器を駆動する役割を、直接担っているからだ。
ここまでのテクノ大喜利の回答者の指摘から、ルネサス エレクトロニクスが、ソリューションビジネスを展開するための知見とスキルを着実に身につけてきた様子が垣間見えた。また、自動車業界などでは、半導体メーカー側からの自発的技術提案をむしろ望んでいる機運が出てきていることを指摘する意見もあった。今後は、価値あるソリューションを生み出すための要素技術を、不足なく持つことが欠かせなくなってくる。
「ルネサスの復活は本物か?」と題して、ルネサスの現在と未来を議論している今回のテクノ大喜利。7番目の回答者は、IHSテクノロジーの大山 聡氏である。米Intersil社を買収してアナログの強化を図ったルネサスだが、その効果は、求められている水準には達していないとする。そして、競合企業の戦力を分析しながら、アナログとパワーでのさらなる強化法を探る。
IHSテクノロジー 主席アナリスト